[49] なんとなく 

2007/9/4 (Tue.) 22:50:38

 

殺す価値があるのかといえば、否

愛す価値があるのかといえばそれも否

 

では、所有する価値は?

 

 

 

[55] 恋愛談義

2007/10/19 (Fri.) 21:19:02

 

愛は与え見守るもの

 

恋は奪い求めるもの

 

それが合わさった恋愛と言う物がもっとも厄介だと聞いた事がある。

 

ただ与えてその幸せを見守りたいのに、相手を求め暴走して奪い傷つけ、定まらぬ態度と惑う心で相手を翻弄してしまうからだと

 

ザンザスとスクアーロの関係は恋で始まり、愛で集結したが、彼らに恋愛期間はなかった。

 

8年の眠りがそれを彼らからその機会を奪ってしまった。

 

スクアーロは知りえた事実を抱え待つしかなく、否応なく恋は愛に変わった。

 

ザンザスは傷ついたままに、餓えを満たす何かを求めたまま時を止められてしまった。

 

氷が溶けた瞬間、スクアーロはただザンザスを愛していて、ザンザスはスクアーロに恋したままだった。

あまりにも強く乱暴に奪うザンザスに、只管にスクアーロは求めるすべてを献身的に与え続けた。

それゆえに彼らの間に恋愛は成立せず、それはどこまでも愛と恋で、満たされたザンザスの思いが愛に変わって終局した。

 

彼らに恋愛はなかった。

 

あったのただ只管に互いを求める恋で、あるのはただ与え合う愛だけだ。

 

 

 

[63] 黙れよ!嗚呼もういっそどいつもこいつも死んじまえ!!

2007/11/25 (Sun.) 18:43:57

 

吐き気がする吐き気がする吐き気がする!!

薄汚ねぇ手で触るんじゃねぇよ!!

この体はボスのものだ。

頭の天辺から足の爪先まで髪の毛一本血の一滴までもあいつの物だ!!

触るな触るな触るな!

あいつの触った肌に触るな!

あいつの触った髪に触るな!!

ザンザスの感覚が消えちまう!!

誰も誰も誰も誰も誰も誰もだれも!!

俺に触らないでくれ!

 

(恋しい男がこの体から消えていく)

 

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ボスが眠ってる間の鮫さん

任務とか服従の印とかどうしようもない理由で誰かに触らなきゃいけなくて、かなり鬱になってりした事もあるかもしれない

いや、実際は平気そうだけどね

 

鮫さんは不変

不変ってか、変わるんだけど変わらない

永遠を持ってる人だと思う

 

 

 

[64] XS

2007/11/26 (Mon.) 21:09:05

 

自分でも愚かだとは自覚しているが、ザンザスはスクアーロが自分より先に死ぬことはありえないと信じている。

否、もはや信じるどうこうの領域ではなく、それは呼吸するかのようにザンザスにとって当然ことだった。

あのクーデターの時すらも、ザンザスは置いていく方で、置き去りにされたのはスクアーロだ。

そう。もし仮にスクアーロがザンザスよりも死ぬような状況に陥ったならば、その最後の吐息が溢れる寸前にでもかまわない。

己がされたように、氷漬けにでもなんでもして生かし続けてやろう。

そうして自身が逝く時に、灼熱の溶鉱炉でもなんでもいい。

共に業火に灼かせて連れて行くのだ。

ああ、それが己の灯す憤怒の炎であれば、なお一層言うことはないか。

己の想像にくつくつと愉快気に喉咽を震わせた主に、その膝を枕にと空け渡していた剣士がザンザス?と怪訝そうに名を呼んだ。

なんでもねぇよと天蓋のようにふんわりと広がって、柔らかい羊膜の如く世界からザンザスを保護する銀色を指に絡め、彼は笑った。

機嫌のいい男に表情を弛め、銀色の鮫もまた久々の穏やかな時にたゆたう。

奪われるばかりで、それでも、与えられてばかりだと言う愚かな鮫。

だから、お前を食らいすぎてこの身体全部がお前になっているのだとは、言ってはやらない。